お知らせ

始業式 式辞

 

新中学2年生、新高校2年生、新高校3年生のみなさん、春が来ました。新しい学年のスタートです。まず最初にですが、副校長から副がとれて校長になりました福田です・・・あのー、シンプルな質問があるんですけど・・・みなさん、歓迎してくれますか??(拍手の予定)ありがとう、がんばりますよ。

 

それでは校長になって最初の話をしたいと思います。今年度はようやくコロナ禍を脱して、学校は平常運転に戻ることができると思います。まず4月から学校でのマスクのルールも変わり、個人の判断となりました。もちろんはずしにくい生徒がいるのは当然です。学校としては、つける自由もつけない自由も尊重します。なので、みなさんもお互いの判断を尊重してください。

 

そして、5月にある定期戦、6月にある亀陵祭などの学校行事も公開で行います。お客さんが入ります。なので、自分たちが楽しむだけでなく、見る人を楽しませるという視点で学校行事もつくっていかなければなりません。これについてはすでに生徒会や各実行委員会が意識して動き始めてくれていますが、全校生徒が見にくる人を楽しませるという視点を持ってください。

 

学びも次のフェーズにいきます。各教科の学びに加え、特に中学、高校1年、高校2年の総合的な探究の時間の充実を思いっきり図ります。楽しみにしていてください。面白いゲストを呼んだ課外イベントも引き続きやりますので、こちらもお楽しみに。

 

そして、今日、始業式にあたってみなさんに伝えたいのは次の1つのことです。新中学2年生も新高校2年生も1年が経って学校には慣れたと思います。そこで、これからは、学校を含めた自分の時間を、自分の目指すところに向けて、自分を主語に、意識的に使うことを心がけてください。青春の時間は限りがあります。そしてこの時間は特別です。この時間の君たちの吸収力は人生でマックスになります。その後は正直言ってダダ下がりです。いま何を経験し何を吸収したかがその後の人生を左右すると言っても言い過ぎではありません。

 

特に高校3年生はわかっていると思いますが、これからの時間の使い方が重要です。部活で悔いのない成果をあげる、文化祭はじめ青春を楽しむ、勉強で自分自身をレベルアップする、そして、進路という具体的な目標に向かってしっかり対策をする、忙しい日々がやってきます。

 

その時間を有意義なものにするのに重要なのは、自分を知ることです。いまの自分は何ができて何がわかっていて、何がまだできないのかわからないのか、このことをクリアにしてください。これは部活でも勉強でもいっしょで、できないことをできるにひとつでもひっくり返すことで自分は確実に変われる、成長できるのです。そして、その作業を繰り返しながら、自分はどうなりたいのか、どんな人生を生きたいのか、どんな信念にしたがって生きるのか?それを考え続けてください。

 

時間の効率においても、すでにできること、長所を伸ばすよりもまだできないこと、短所を補う方が効率がいい、なぜなら伸びしろがあるからです。また長所っていうのは、あえて時間をかけなくても勝手に伸びていくものです、だからこそ短所を意識してそこから逃げずに克服する必要があります。これは当然かなりつらい作業になります。でもそれが成長への近道なのです。また、正直な話、おそらくこんなに短所と向き合って克服するのは、これからの人生の中でこの1年が最後かもしれないんです。なぜなら、君たちは高校を卒業したその先の人生は自分の責任で生きていくことになります。簡単に言えば、苦手なことからは逃げることだってできちゃうんです。だからこそ、いま逃げずに自分の短所と向き合って克服をする経験が大事なんです。ここでやっておかないと、この先逃げるしか方法がなくなります。時には克服しなければならないことがあっても、経験のない人間にはできません。いまここで苦手や短所を克服し自分を成長させた、自分のキャパを拡張させた経験は必ず後の人生に活きるんです。僕は勉強とは究極そのためにやるものだと思っています。

 

いっぽうで、中学2年生、高校2年生はいまのうちに長所をガンガン伸ばしてください。それが将来のアドバンテージになりますし、将来の自分を決める特長にもなります。この長所がはっきりしている人とぼんやりしている人では、これからの道の見え方が変わってきます。人は好きなことは勝手に追い求めるものです。そしてその結果が人生という道になっていきます。ぼんやり生きるよりくっきり生きた方が、生きがいがあるのはわかりますよね?そして長所がはっきりしていれば、いざ短所を補わなければならない時にも短所もはっきり見えているから、覚悟さえ持てば、短所に挑めるはずです。

 

ということで、どの学年の生徒も今年一年で自分のキャパを目一杯広げてください。そのために自分を主語に、自分の目指すところに向けて、自分の時間を使ってください。学校は、きみたちに何かをやらせる場所ではなく、きみたちがやりたいこと、やると決めたことを全力でサポートする場所です。最初の一歩は常にきみたちから動き出してください。自分でやりたい、やると決めてください。誰かにやらされたことではキャパはひろがりません。

 

そして、どうか、自分の人生を生きてください。そして、いい人生にしましょう。