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受験で大切な4つのこと


進学要覧より

僕自身、人生で受験は4回経験して高校受験では開成高校、大学受験では東京大学という結果を得ており、受験という競技においては甲子園レベルだったと思っています。もちろん足が速い、野球がうまいで人生が決まらないように、受験が得意かで人生は決まりません。が、学歴というトロフィーがまだそれなりに意味を持つとするならばうまくいくに越したことはないでしょう。そこで経験者として4つの大切なことをお伝えします。

1. 受験には覚悟が必要だ
中学受験全敗、高校受験全勝、大学受験現役全敗、大学受験浪人全勝。これが僕の4回の受験の結果です。これを見て明らかなのは受験にまぐれはないということ。求める結果を出したければ覚悟が必要になります。いまは大学全入時代といって望まなければどこかには入れる時代です。ただ、なんとなく入った大学が人生に何か寄与してくれるでしょうか?納得できる進路選択のためにはまず覚悟を決めることから。

2. 覚悟をつくるには自分を知ること
自分のためにがんばるのは実はなかなか難しいことです。自分がもうここまででいいや、と思っても損をするのは自分なので、自分に甘くなりがちです。どうしたら自分に厳しくなれるかは自分の性質を知ること。僕の場合は本当に追い込まれないとがんばらないので、埼玉のド田舎の小学校から中学受験に失敗した時には悔しくて親元を離れて東京の祖母の家に居候することを迷わず決めました。大学受験で現役合格できなかった時には、高校で慶応や早稲田を蹴って開成に入っているので東大以外ない、と腹をくくれました。これらはだいぶ荒療治ですが、自分に厳しくなるのはそれほど難しいことだと知ってください。

3. 自分を成長させるには、自分が何がわかっていないか、できないかを解像度高く知ること
ここからは技術論です。受験は時間との勝負でもあります。すでにできること、わかっていることを繰り返すのは気持ちはいいかもしれませんが時間の無駄です。効率よく成長するためには自分がわかっていないこと、できないことを、できるにひっくり返す必要があります。そのために多くの人が薦めているけれどほとんどの人がやりきれないのが、これと決めた1冊の問題集や単語帳を何周も繰り返し、完璧にすることです。1周目はすべての問題をやりますが2周目以降はできなかった問題だけを繰り返します。そうしてできないと向き合ってひとつずつできるに変えるのです。僕はこれ以上の方法を知りませんが、できないと向き合うのがつらくてなかなかやり切れる人はいないのです。これで間違いなく成長できます。

4. 継続するには、生活リズムを保つ他はない
受験は時間との勝負ですが、長丁場の勝負でもあります。一夜漬けが効く世界観では当然ない。毎日いつどこで勉強するか、その最適パターンを見つけ、生活リズムを保てるかが長丁場では大きな差になります。僕は家にいるよりも人目のある図書館や学習室がもっとも効率が上がりました。夜更かしは長い目で見るといいことはありませんでした。

さいごに、何のために勉強するのか、受験するのか、についてそれぞれに答を持ってほしい、そこに納得感がないとこの競技は続けられません。僕自身は苦手、できない、をできるにひっくり返し続けることで自分のキャパが広がっていると感じ、それが実際に模試の結果などにつながってくると自分の計画の有効性を感じ、自分を信じることができました。そして、その後も何かに挑戦するときにはこの感覚を思い出しています。この感覚があるからこそ、いまもできそうもないことに挑戦できるのです。